考古学の復元イメージとして縄文時代の暮らしや環境などを描くことを専門にしている安芸早穂子会員より、活動報告です。
古代には写真がなく、考古学研究の成果としての復元イメージは博物館や教科書などで多用され、一般の方々に先史時代の風景や暮らしを伝える数少ない分野です。
現在、大阪府吹田市万博公園にある国立民族学博物館で開催中の特別展「ユニバーサルミュージアム―さわる!”触”の大博覧会」のセクションⅡ「風景にさわる」において、安芸会員が「貝塚の樹-縄文時代の風景と地層にさわる」の企画制作に携わっています。
視覚障害のある方をはじめ子どもたちや縄文時代に関心のなかった方々にも、世界共通に発掘される先史時代の道具の象徴として掘り棒と石斧にさわり、石斧で切ったクリの木にさわり、また石斧で木を切る音をサウンドスケープとして聴きながら、人と樹木が長らく結んできた関係についてイメージを膨らませる試みをしています。
また、触感を変えた地層、和紙で表現した樹皮、木をレーザーカッターで切り出して表現した人物、動物たちなども触られるのを待っています。
参考:日経新聞電子版記事
Kommentarer